2017年7月22日~7月24日(2泊3日)の期間に、福島県東白川郡鮫川村で「田舎に泊まろう!はじめてキャンプ~山村生活体験や里山自然遊び、本格ピザ作り体験など」を実施しました。提供団体の「NPO法人あぶくまエヌエスネット」より下記の通りキャンプのご報告をいたします。
自然と共に暮らす里山にある古民家に泊まって、昔ながらの田舎暮らしや自然体験を楽しみました。薪割りや火おこし、虫とりや裏山探検など様々な体験や遊びができました。ドラム缶風呂にも入ったり、本格的な窯で焼き上げる手作りピザも絶品でした。
※「ネイチャーキッズ/NATURE KIDS」は、特定非営利活動法人夢職人の登録商標です。
1日目
集合・移動時の様子
2時間の特急列車と50分のマイクロバスで、およそ3時間の移動です。集合時は緊張した面持ちだった子どもたちも、スタッフの声掛けを受けて移動しながら、徐々にリラックスしていき、電車に乗る頃にはたくさんお喋りをしていました。クロスシートで二人ずつ座り、昼食を食べながら隣に座ったお友だちとも打ち解けました。
勿来(なこそ)駅に到着し、難しい場合は大人に手伝ってもらいながらも、荷物を自分でしっかり運び、マイクロバスへ乗車しました。マイクロバス車中では、どんどん森へと変わる景色を眺めながら、それぞれお喋りをしつつ過ごしました。お天気は、マイクロバス乗車中は雨も降りましたが、キャンプ地に到着する頃には雨も止み、良いスタートとなりました。


午後の様子
- 開校式
- 体験活動プログラム:ウォールクライミング、小川遊び、虫取り、ぽんた山基地作り、工作など
- 山村生活体験:動物の世話、夕食作り、薪割り、火おこしなど
開校式では、自己紹介や、キャンプ中の過ごし方や施設、約束ごとなどの説明を受けました。一人ずつの自己紹介は、少し恥ずかしいですが、大人のサポートもありながら、自分の名前やキャンプ中にやりたいこと、目標などをしっかりと発表しました。施設説明は、体験活動のフィールドを歩きながら一つずつ丁寧に行われました。広くて色々な遊び場があり、小川や、そこに渡した丸太のびびり橋、工作スペース、ウォールクライミングや、犬やヤギなどの動物と触れ合うことができます。


開校式が終わったあとはいよいよ体験活動フリープログラムです。活動フィールドの好きな場所で生き生きと活動しました。前半は、びびり橋、小川遊びや犬とのふれあい、後半は、それに加えて工作が人気となりました。フリープログラムの途中、15時はおやつ休憩をとりました。合わせて、このあとの生活の仕事(山村生活体験)の当番決めを行いました。この時の当番決めでは、夕食作り、ドラム缶風呂焚き、夕食片付け(食器洗い)の分担を決めました。


16時半からは生活の仕事(山村生活体験)の時間です。1日目の今日は、全員で犬散歩、ヤギやニワトリの世話をしました。犬はラブラドールレトリーバー2頭です。1頭につき2人でリードを持ち、交代で散歩をします。大きな犬ですが、みんな怖がることなく、犬に声をかけ、上手に制御しながら散歩できました。ヤギとニワトリの世話は餌やりや水替え、卵取りです。初めての体験にみんな興味津々になりながら、大人の説明をよく聞いてこちらも上手にできました。
その後の風呂焚きや夕食作りは、薪を組んでマッチで火をつけるところからスタートです。夕食作り当番は、1日目の夕食メニューである焼きそばとフランクフルトの調理をしました。火おこしも、ほとんどの子が初めての体験でしたが、大人の説明をしっかり聞いて、とても上手にできていました。 夕方になると涼しくなり過ごしやすい気候です。また、ブヨなどの虫も多くなるので、犬散歩のタイミングで全員が長ズボンに着替えてから活動しました。


夕方・夜の様子
- 夕食(施設提供及び野外炊飯)
- 入浴(ドラム缶風呂)、体調チェック
- 子ども会議(翌日の当番決め
夕食は、18時です。メニューの焼きそばとフランクフルトは、キャンプらしいおいしい食事でみんな大満足でした。 夕食後、入浴は大きなドラム缶のお風呂です。シャワーで身体を良く洗ってから入浴しました。薪で炊いたお風呂はあたたかく、お風呂を出てからもポカポカです。みんなで入るお風呂は賑やかでワイワイ楽しい時間を過ごしました。
入浴の前後の時間を利用して、「あしあと手帳」の記入をしました。今日の思い出の出来事を絵や文章で記入しました。 山村の生活では、夜になると施設の明かりに蛾やコガネムシなどのたくさんの虫が集まってきます。虫が苦手で始めは大変怖がっていた子も、だんだんと慣れていき、観察する余裕もでてきました。
入浴後の20時半頃からは子ども会議(翌日の当番決め)です。今回の子ども会議では、毎食の片づけ(食器洗い)、ヤギとニワトリの世話、畑仕事(じゃがいも掘り)、毎食の片づけ(皿洗い)の当番を決めました。その後、明日のスケジュールを確認し、歯磨きやトイレなどの就寝準備を済ませて21時に就寝しました。
1日目の興奮でしばらくは、おしゃべりが止まらずでしたが、新鮮な体験でたくさん体と頭を使ったので、30分ほどでみんな心地よい疲れとともにぐっすり就寝しました。


2日目
午前の様子
- 当番活動(動物の世話・食事の準備等)
- 朝食(施設提供)
- 荷物整理、勉強・読書
- 体験活動プログラム:ウォールクライミング、小川遊び、虫取り、ぽんた山基地作り、工作など
7時に起床し、身支度を整えたあと、全員で犬の散歩へ行きました。みんな朝から元気いっぱいです。散歩では、雨が降りそうだったのでカッパの上着を着用しました。1日目の夕方同様、上手に犬の散歩ができました。 朝食は8時です。炊きたてごはんとお味噌汁、卵焼きとマカロニサラダを美味しくいただきました。
朝食後、ヤギとニワトリの世話、じゃがいも掘りの当番の子は仕事へ。楽しみながらしっかり仕事をしました。その後、9時半まで荷物整理や、持参した宿題や施設の本を読んだりしてゆっくり過ごしました。施設の図鑑で捕まえた虫について調べる子もいました。


9時半からは、昼食のピザの生地作りです。スタッフの説明をよく聞きながら、材料を合わせて生地をこねて、丸く整える行程を上手にできました。作業中に漂うパンのようなおいしそうな匂いに嬉しそうでした。 その後、10時からは体験活動フリープログラムです。昨日に引き続いて自由に遊びました。それぞれ、制作途中の工作の続きをしたり、ウォールクライミングにチャレンジしました。


昼・午後の様子
- 昼食(本格窯で焼き上げるピザ作り体験)
- 体験活動プログラム:ウォールクライミング、小川遊び、虫取り、ぽんた山基地作り、工作など
- 山村生活体験:動物の世話、夕食作り、薪割り、火おこしなど
11時半からはピザ生地の伸ばしとトッピングをしました。こねた生地はフワフワに発酵していました。それを鉄板に乗せて伸ばし、手作りのピザソースや採れたての作物などをトッピングし、石窯に運んで焼き上げました。生地を作って石窯で焼きあげた特製ピザはとってもおいしく、みんな大喜びです。自分が担当したピザ生地を友達と交換しながら、あっという間に食べ終わってしまいました。施設から丸のままの採れたてトマトも提供され、かぶりついて食べました。慣れないまん丸のトマトに少し戸惑った子も、かじってみたら新鮮なトマトのおいしさに2個目、3個目を食べる子が続出しました。


昼食後、20分ほどの食休みのあとは、3回目の体験活動フリープログラムと生活の仕事(山村生活体験)です。この時間のウォールクライミングでは、一番上に登りきるまでのタイムの自己更新ゲームがブームだったようです。


2日目の今日も、1日目と同様に16時半から生活の仕事(山村生活体験)が始まります。今日のこの時間の生活の仕事は、夕食作り、ドラム缶風呂焚き、ヤギとニワトリの世話です。2日目となりキャンプにも慣れてきたので、今日の夕食の野外炊飯は山村生活として本格的にカマドを使います。メニューはキャンプ定番のカレー。お米はハガマを使ってカマドで炊き、カレーもカマドで調理しました。
日中をとおして、お天気は曇り空で時々雨降りでしたが、幸い活動に支障が出ることはありませんでした。
夕方・夜の様子
- 入浴(ドラム缶風呂)・体調チェック
- 夕食(施設提供及び野外炊飯)
- 子ども会議(翌日の当番決め)
1日目と同様のスケジュールで進行しました。夕食のカレーはとてもおいしくできました。日中にたくさん遊んでしっかり体を動かしたので、お腹もペコペコでおかわり続出でした。
子ども会議の前に時間が空いたので、せっかくホタルが飛んでいる時期ということで、急遽、ホタルの観察をしました。雨が降っていたため、ホタルを見に散歩に行くのではなく、スタッフがホタルを2匹捕まえてきて観察をしました。また、偶然にヒキガエルも現れたので、それもみんなで観察をしました。その後は、1日目と同様の流れで、子ども会議(係決め)をして21時に就寝しました。
2日目の今日は、1日目よりもキャンプに慣れ、やりたい遊びを存分に楽しんだり、友達と交流したり、生活の仕事に集中したりできたので、就寝時間になった途端にみんなぐっすり眠りました。
3日目
朝・午前の様子
- 起床・身支度
- 当番活動(動物の世話、食事の準備等)
- 朝食(施設提供)
- 帰りの支度(荷物整理・寝袋整理・清掃活動)
3日目は2日目と同じスケジュールで進行しました。8時の朝食メニューは、炊き立てごはんとお味噌汁のほか、福島県の郷土料理であるみそかんぷら(味噌じゃが)、小さなじゃがいもを味噌と砂糖で甘辛く炒めたものです。おいしくいただきました。
朝食後は帰りの支度です。使った部屋や施設をきれいに掃除し、自分の荷物を整理整頓しました。それぞれ難しいところは大人に手伝ってもらいながらも、きちんと自分の荷物は自分で整えました。帰り支度をテキパキと進め、早く終えることができたので、9時半ころからは最後の体験活動フリープログラムの時間を設けました。工作、川遊び、ウォールクライミングなど、思い思いに最後の遊びを楽しみました。


昼・午後の様子
- 体験活動プログラム:ウォールクライミング、小川遊び、虫取り、ぽんた山基地作り、工作など
- 昼食(施設提供)
- 閉校式
昼食は施設提供の炊き込みごはんと採れたてトマトでした。1日目よりもたくさん食べる様子が見られました。閉校式では、ここでお別れのスタッフから一言挨拶がありました。食事提供担当のスタッフからは、「残さずにたくさん食べたこと、皿洗いや食事の準備の当番をみんな頑張っていて素晴らしかった」というコメントがありました。最後に集合写真を撮り、13時30分頃にマイクロバスに乗って施設を出発しました。


移動・解散時の様子
マイクロバスに50分ほど乗車し、勿来駅から特急列車に乗車しました。2時間ほどの電車車中は疲れて眠って過ごす子も多かったです。東京駅に到着し、保護者の方と合流しました。一人ずつ、スタッフから保護者の方へ、キャンプ中の子どもの様子についてお伝えさせていただき、解散となりました。

